LEGO Architecture 落水荘がスゴイ

LEGO ArchitectureシリーズFallingwater(落水荘)を作りました。


これは、レゴで世界の名建築を再現するLEGO Architectureシリーズの一つで、フランク・ロイド・ライトの手による落水荘をレゴで再現するというもの。

写真の箱の中にはバラバラのレゴのピースが入っており、これを同梱されている冊子に記載の手順に従って組み立てて行くことになります。ピースの数は約800個で、制作に要する時間は、のんびり作ると、大体4時間くらいでしょうか。レゴの商品にはそれぞれの商品の対象年齢が書いてありますが、本商品は「16+」。大人向けの商品です。

この商品、レゴによって形作られるミニチュアの落水荘の佇まいもさることながら、同梱の冊子が素晴らしい。フランク・ロイド・ライトの略歴から始まり、落水荘の歴史、データ、そして建築家の建築物に対する思い、すなわちフランク・ロイド・ライト落水荘に対する思いが述べられています。

さらに、手順書の中では、要所要所でフランク・ロイド・ライトの言葉が引用されています。手順は、大まかにいって、平らな一枚のプレートに自然や建物の土台を組み立てていき、それからその土台に落水荘の建物本体を結合させる形になっていますが、例えば手順書の前半、落水荘の土台を作り始める際には以下の言葉が引用されます:

Bring out the nature of the materials, let their nature intimately into your scheme ... Reveal the nature of the wood, plaster, brick or stone in your designs, they are all by nature friendly and beautiful.
(LEGO Architecture Fallingwater, p.13)

また例の有名なカンチレバーを組み立てるところでは:

The cantilever is essentially steel at its most economical level of use. Construction lightened by means of cantilevered steel in tension, makes continuity a most valuable characteristic of architectural enlightenment.
(LEGO Architecture Fallingwater, p.91)

随時こういった具合で、落水荘を「建設」する過程でその背景に深く迫ることができるよう丁寧に設計されています。ともすると無味乾燥な組み立てになりかねませんが、この引用が清涼剤となって組み立てを飽きさせません。この演出は組み立てる過程が商品に含まれるレゴならではのものですね。

今日の午後、思わず時間を忘れて作ってしまいました。少々お値段は張りますが、建築がお好きな方ならばとても楽しめる商品だと思います。それにしても、日本語の「落水荘」という訳は素晴らしい訳だと思います。誰が考えたんでしょう……。

レゴ (LEGO) アーキテクチャー カウフマンズ邸・落水荘(R)  21005

レゴ (LEGO) アーキテクチャー カウフマンズ邸・落水荘(R) 21005